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温热负荷时の衣服素材の相违が発汗に与える影响
田 北 智瑞子 Influence of Different Clothing Materials on Response to Sweating during 43-degree Water Heat Loading Chizuko TAKITA
夏季,発汗时においては吸水性の良い绵がこのまれて着用されるが,ポリエステ ル·テンセルなどの化学繊维も多く着用されている.そこで,3种(素材;绵,テン セル,およびポリエステル)の衣服素材を用い着用実験を行った.5名の若年女性被 験者を対象に,下肢部を加温(43℃)し,皮肤温,発汗量,深部体温,衣服内温·湿 度および主観的温热感覚および湿润感を测定した.本报においては,発汗量と衣服内 湿度,および湿润感について报告する. 足部加温により発汗曲线の立ち上がりは,ブラウス着用时において,非着用时より, またポリエステルは概して他素材よりも早まる倾向を示した.発汗开始からの発汗カ プセル内の5分间の上升度は,ポリエステルが他素材,非着用に比べて高い上升が认 められた.足部加温终了后の発汗カプセル内の5分间の减少度はポリエステルで他素 材より高い倾向が见られた.热负荷终了后は,カプセル内が热付加前レベルに戻るに 要する时间は,ポリエステルが遅延した.テンセル素材の発汗量は,ポリエステルよ り少なく有意差が认められた.衣服内湿度の上升は,テンセルはポリエステルとほぼ 同等であり,绵より有意に低かった.これらの结果から,テンセル素材は衣服内気候 の変动を小さく抑える働きがあると推察された. Keywords:heat loading 温热负荷,skin temperature 皮肤温,sweating clothing climate 衣服気候,wet sensation 湿润感 発汗,
衣服素材には,天然志向を考虑した自然素材のもの,技术の高度化に伴い机能性を付加 させた化学繊维等があり,我々の衣生活を豊かにしている.绵·羊毛等の繊维では,吸湿 によって湿润热1)2)3)4)を発生する.冬期に羊毛制品を着用して,温暖な乾燥した部屋か ら低温の湿った屋外に出た场合には,この现象によって体温の急激な降下を防ぎ,保温効 果5)となる.反対に,夏季では体温调节のための放热を抑制すると解釈されている6) .平 田7)は,室温27.2℃,湿度50%の人工気候室内に绵(C)およびポリエステル(P)の衣服 を吊るし,湿度のみを上升させたときの衣服表面温度を観察した.その结果,Cは吸湿に伴 って収着热を発生し,60分以上にわたりPより高い表面温度を示した.また,これらの衣服
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福冈女子短大纪要 No.70,110(2007)
を着用した被験者に,下肢温浴による热负荷(水温3541℃に上升)を加えたところ,発 汗开始に伴ってCでは収着热の発生が観察され,衣服表面温度と衣服内温度,および皮肤温 がPより高く上升したと报告している. 今回の被験服素材のテンセルは,天然のセルロース分子を使用しており,そのまま放置 しておくと微生物により分解する环境にやさしい繊维であり,湿润时の强度がレーヨンな どと比较すると大きく,缩みにくい.また寸法安定性や吸水性がよく,また乾きも速く, ソフトな风合いを持つ素材8)9)とされる.衣服の保温性,透湿性,通気性および乾燥性等 の性质は,布を构成する糸および繊维间の空隙を通しての水分·空気·热の移动と繊维自 .快适性に関する発汗と衣服材料との関系から検讨 身の性能を総合したものである10)11)12) された研究は多いが,テンセル素材布の着用による衣服快适性の研究は少ない. そこで本报では,テンセルと绵,ポリエステル素材の各衣服を着用し,温热生理的反応 および主観的温热感覚の変化から,テンセル素材布の特性を明らかにすることを目的とし た.著者は,衣服素材と快适感について,皮肤温,衣服内温·湿度,主観的温热感覚の时 间的変动はすでに报告13)している.本论文においては,発汗量と衣服内湿度,および湿润 感について衣服素材の违いから报告する.
年齢は22歳の健康成人女子5名を対象とした.被験者の身体的特长は身长155.0±5.9cm (平均値±标准偏差) ,体重52.2±3.7kgおよび体脂肪率28.8%±4.9%であった.女性を被験 ,各被験者の卵胞期に実施し 者にする场合には性周期の影响を考虑する必要があるので14) た.また日内変动を考虑して被験者毎に午前,午后に分け影响が起こりにくいように考虑 した.被験者の実験顺序は,衣服着用実験および対照実験において,各条件を无作为に実 施した.被験者に対して事前に実験の主旨,実験条件および测定内容について说明し,実 験参加の同意を得た. 人工気候室において,気温26±1℃,湿度50±5%RHに设定した.気流は,不感気流で あった. 実験被服はいずれも市贩品を使用し,できる限り布地の构造に违いがでないように配虑 した.素材はテンセル,绵およびポリエステルの100%を用いた.ブラジャーとショーツ (绵100%)の上に长袖ブラウスと五分丈パンツの被験服を着用した.ブラウスとパンツの 素材の组み合わせは同素材とした.ブラウスとパンツの诸元は表1に示す通りである.布 の试験はJIS L 1096 一般织物试験方法に准拠して行った.通気性は,フラジール型试 験机を用いて测定した.吸水性は吸水率试験,乾燥性は蒸発性自由水分量を求めた.また 吸湿性は,标准状态における水分率を求めた. 被験服は,それぞれの体型に合わせて适合するバストサイズ9号,11号の长袖ブラウ スとした.衣服内気候测定のセンサの厚みは5mmで,被験服とセンサ间の间隔は1cm 以内とした.中桥 3)は间隙が1cm程度までは,上端を开放したものと,密闭したもので

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